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■ 震源断層を特定した地震動予測地図作成の今後の課題

 「震源断層を特定した地震動予測地図」とその強震動評価に関わる課題を挙げ、将来を展望します。

★ より詳細な地域情報を反映した地図

「全国を概観した地震動予測地図」は約 1 kmメッシュ単位で出力・作成されています。これに、地域内で局所的に変化する浅い地盤の影響等、地域の詳細情報を加味することにより、更に細かいメッシュの地表地図を作成し、地域内でのきめ細かい利用に役立てていくことが考えられます。

★ 考え得る複数のシナリオとその取り扱い

他にあり得るシナリオや最大地震動を与えるシナリオは何かといった特に設計検討の際に多い疑問には現段階では必ずしも十分に答えられません。計算環境が飛躍的に向上すれば、多くのシナリオに対する地震動評価結果群とその平均・ばらつきを整理し、確率論的な考え方も必要に応じて利用していくことが考えられます。

★ 想定地震の種類

今のところ対象は主に過去に発生した海溝型地震活断層等の情報に基づく想定地震に限られていますが、そのような過去の地震の情報・痕跡がなくとも地震学的に見て発生し得る地震、固有地震に満たない地震、余震等も、地震動や被害の観点からは重要で、想定方法の一般化が課題です。

★ 地震動評価手法上の課題


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