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■ 二種類の地震動予測地図

 地震動予測地図には、「震源断層を特定した地震動予測地図」と「確率論的地震動予測地図」の2種類があります。

   震源断層を特定した
地震動予測地図
確率論的
地震動予測地図
  シナリオ地震による地震動予測地図 確率論的手法による地震動予測地図
定義 ある特定の想定地震(シナリオ)が発生した場合にある地域に同時に生じる地震動強さの分布を地図にまとめたもの 多数・多種の地震の発生とそれによる地震動の強さを確率論的に処理してまとめたハザードカーブに基づいて各地点の地震動の強さ・期間・確率の関係情報を地図にまとめたもの
想定糸魚川−静岡構造線断層帯地震の破壊ケース1(左図)による地表の震度(右図)
多種・多数の地震(左図)により2003年より30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(右図)
主な特徴
  • 予め特定の地震(シナリオ)を想定する
  • 複数の地震(シナリオ)に対しては異なる結果
  • 震源・伝播・サイトの各特性に関する地域の詳細情報を利用した高度な地震動評価が可能
  • 地図だけでなく地震動時刻歴(波形)の評価も可能
  • 地域の詳細情報自体にも利用価値
  • 地震動強さ・期間・確率のうちの2つを固定した場合の残る1つのパラメータの地域分布
  • 同時に発生する地震動強さ分布ではない
  • 周辺で発生する可能性のある全ての地震をその種類毎に確率論的にモデル化
  • 現状では経験式(距離減衰式)による地震動評価が基本

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